15歳以下の子どもがかかる小児がんは、現在では7〜8割が治り、元患者は全国で5万〜10万人(推定)に上る。しかし彼らが加入できる医療保険はほとんどない。ハートリンクは05年、会員の元患者が医療保障を受けられる「ハートリンク共済」を始めた。
元患者対象の「本人プラン」と、その家族が入る「家族プラン」の2本立てで、加入者が病気やけがで入院した場合や死亡時に共済金が支払われる。加入者は約300人。従来、本人プランの保障を家族プランの掛け金で補ってきたが、家族プランへの加入条件を改正、家族以外の健康な会員にも広げた。
小児がん経験者は、がん克服後も別のがんを患ったり、合併症が遅れて表れるなど、健康な人よりリスクが高い。加入者が増えることで、元患者の保障を充実させ、現在は加入できない服薬中の元患者も対象にできるという。
長女の闘病を通してハートリンクにかかわり、私費1000万円を投じて共済制度設立に動いた林三枝事務局長は「小児がん経験者は体力不足から就職が難しいなどさまざまな社会的困難がある。掛け金を活用して元患者の働く場も増やしたい」と話す。問い合わせは事務局(025・285・8534)。【下桐実雅子】
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